●ヴェラ・レンツィという女性の噂

 
唐突ですが、「ヴェラ・レンツィ」という女性を知っていますか?
 
20世紀の前半、東ヨーロッパのルーマニアの街に生存した、
何と言いますか・・・、困惑?の魔性の女と言ってもいい位の女性
 
ヴェラ・レンツィは、ルーマニアの、小さな街に住んでいました。
彼女は、その当時、沢山の男性にモテモテでした。
美人であり、しかも、清楚でした。
 
幾人もの名士の男性と結婚を繰り返し、または恋愛をしました。
でも不思議な事に、彼女と暮らした男性達は皆、
どういう訳か、すぐに姿を消してしまうのです。
彼女の家に入り込んだら最期、誰も外には出てこない。
 
彼女は、芸術に才能のある男性、または、実業で成功している男性。
こんなタイプの男が好みでした。
 
次から次と、彼女の男性遍歴は続きます。
しかし、彼女と一緒になった男性は、全て、いなくなってしまう。
 
あまりにも異変を感じた、検索好きな近所の女性達は、彼女に聞きます。
「あなたと暮らしていた、Aさんは、どうしたの?
最近、お顔をみかけないけれど。」
 
彼女は答えます。
あの男ったら、こともあろうに、私以外に愛人を作ってしまって、
その憎き女と一緒に、ここから逃げ出してしまったのよ
。」
 
そう言われれば、大体の近所の人は納得です。
 
でも、あまりにも行方不明の男性が増えた為、
ついに地元の警察が動き始めました。
 
最初は、家宅捜査を拒んでいた「ヴェラ・レンツィ」ですが、
警察が強引に彼女の家に押し入ったところ、
とんでもない事態が発覚したのです。
 
彼女の家の地下室には、35体もの棺オケが眠っていました。
35体ですよ〜、信じられませんよね。
 
しかも、その各棺おけの蓋には、全て、
入っている男性の名前と、亡くなった時の年齢が記されていたそうです。
 
彼女は自供しました。
 
「私は、彼ら全てを愛していました。
だからこそ、彼らが他の女に興味を持ち、私の元を離れるのがとても恐かった。
浮気なんて、私にとっては耐え難い屈辱です。
彼らを、永遠に私のモノにする為に、私は彼らを殺したの。」
 
彼女は、毎晩、地下室に降りて行ったみたいです。
そして、1つ1つ、棺おけの蓋を開け、
1人1人に話しかけ、自分との愛の絆を確認していたとのことです。
 
このお話し、恐いですか? 普通は恐い女性ですよね・・・・・
 
もちろん、私も「壊れすぎた愛の形」だと思っています。
でも、どうしても、私の中では、全てを否定しきれないのです。
 
人間が異性を愛し、とことんのめり込んでしまうサマ。
悲哀の最たる状況として、私の心には残ります。

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